「琴音さん、あなたが僕を必要としていなくても、この関係は変わらない」
愁哉さんの言葉に体が冷え切っていくのを感じた。
『伝わらなければ意味がない』
それはあたしが言ったセリフね。
あなたにはこれっぽっちも伝わらなかった。
「…もう、いいですわ。」
あたしは向き直る。
「あの大して綺麗でもない、野蛮な方と体の関係を続けたとしてもあたしには何のダメージもありませんもの。ただ、今まで通り、そうやってコソコソとして下さいね。誰かの目に入れば恥ですわ」
そこまで息をつかず、あたしは一気にまくし立てる。
まるでヒステリックな女性の様に。