瑠香さん。

あたしの義理の姉にあたるその人は父の二度目の再婚相手の方の連れ子。だから血の繋がりはなかったけれど、1人っ子のあたしに年の離れた彼女はすぐに仲良くなれた。

桜の花の様に儚いのに、百合の様に存在感があって、薔薇の様に派手やかな人。


外見の美しさじゃない、内面から出る雰囲気がそうさせていたんだと思う。


外交的で気だてが良くて芯の強い人。


あたしは自分とは正反対の瑠香さんが大好きで、


羨ましかった。



隣で微笑む、彼に



叶わないと知りつつ


ただ


恋い焦がれていたから。