父は、厳しい人。

母に似たあたしには甘いけれど。

それでも

全てあたしは父の意思通りに生きていた。


別に、悲観的になるつもりなんてない。苦に思った事はないし、それが当たり前だと思っていたから。

連れ出したのは、瑠香さん。


そして、時々、外の世界を教えてくれた恭平さん。


あたしは、少し欲張りになった。


父に、あたしの希望を言うのを躊躇うのは、申し訳ないから。多分、受け入れてくれるだろうとは思う。厳しくても結局あたしには甘い。

出来れば結婚して、何不自由なく家庭でのんびりする事を望んでいるだろうけど。