* * *
久しぶりに向かったのは叔母の家。
父の姉の麗子さんは、会社の系列の内の一社を任されていて多忙。だけど幼ない頃からあたしをすごく可愛いがってくれる。
「琴ちゃん、待ってたわよ!もー、いつも可愛いわね」
麗子さんはあたしを抱き締める。ふわりと甘い香りがする、この人の腕の中は温かい。
「恭平には会った?」
恭平、あたしはその名前に息をつく。
「戻ってらっしゃるの?」
「ええ、まあ、放っとけばいいわ。相変わらず、放浪癖があるから」
麗子さんは眉を寄せて膨れてから、すぐに、笑顔になるとあたしを奥に通した。
久しぶりに向かったのは叔母の家。
父の姉の麗子さんは、会社の系列の内の一社を任されていて多忙。だけど幼ない頃からあたしをすごく可愛いがってくれる。
「琴ちゃん、待ってたわよ!もー、いつも可愛いわね」
麗子さんはあたしを抱き締める。ふわりと甘い香りがする、この人の腕の中は温かい。
「恭平には会った?」
恭平、あたしはその名前に息をつく。
「戻ってらっしゃるの?」
「ええ、まあ、放っとけばいいわ。相変わらず、放浪癖があるから」
麗子さんは眉を寄せて膨れてから、すぐに、笑顔になるとあたしを奥に通した。