帰って一番初めに外に出たのは母の命日の為。



あたしは墓前に手を合わせる。


日差しが眩しくて、少し目を細めた。綺麗に掃除されたお墓、新しい花。


…来てたのね?


その花が指す人物は1人しか思い浮かばない。多分、父の変わりに毎年花を添える。



…愁哉さん。



心の中で呟いてから



あたしは母の眠る墓に手を合わせた。



あたしは、間違ってるのかしら。



ねぇ、瑠香さん。答えは何だったの?