ガチャン、と鍵は閉まった。
元々、携帯を持たない流行遅れの高校生の私を監禁するなど、容易いのかもしれない。
あーこれからどうしよう。
でも、担任とかに信じては貰えないだろうし。
部屋に時計があるのは、救いだと思う。
時間の感覚すら無くなったら人間として、壊れるよね。
やはり、チャンスは朝しかないかな。
それとも、放課後?
まー何とかなるよね…。
「飯だ」
扉が開いた時間、約3秒。
あっという間過ぎて、何も言えない。
しかも、その食事というのも…パン一切れにスープ。
完全に、虐待だよね…。
でも、自然と食欲もない。