先生に腕を掴まれた。


体が"ビクッ"と跳ねる。


胸が痛いくらい"ドキドキ"してる。


先生の顔を見ることが出来ない。


先生が私の腕を引っ張った。


その勢いで先生の胸に飛び込んだ。


先生が私の体をギュッと強く抱きしめた。



「ハル?」



私は顔を上げて先生を見た。


先生の手が私の頬にそっと触れて、指で涙を拭ってくれた。



「ハル……」


「……ん?」


「離れたくないなんて可愛いこと言われたら離したくなくなるだろ?」



優しく微笑む先生。



「ゴメン…なさい…」


「ハル?今日は帰らせねぇからな。覚悟しとけよ」



えっ?


先生……。


さっきよりも胸の"ドキドキ"が激しくなって、顔が熱くなって――。


私の顔は今、たぶん真っ赤になってる。