授業をしてても夜のことばかり考えていた。
黒板に書いたことを間違って、生徒に指摘されることもあった。
放課後――。
保健室に行った。
珍しく咲哉は保健室にいなかった。
咲哉、いねぇのかよ。
どこ行ったんだ?
俺は勝手にコーヒーをいれて、いつもの椅子に座った。
その後すぐ咲哉が帰って来た。
「瑞樹、来てたのか」
「あぁ。どこ行ってたんだ?」
「トイレ」
「そうか……」
咲哉は自分の椅子に座る。
「お前なぁ…勝手にコーヒー飲むなよ」
「別にいいだろ」
「そりゃまぁいいけど」
咲哉はパソコンの電源をいれた。