先生が言った通り、先生んちの冷蔵庫は見事に空っぽだった。
「見事に空っぽだね。先生、何食べてんの?」
冷蔵庫に買ってきた食材を入れながら聞いた。
「たまたま空っぽになってただけで、ちゃんと自炊してるんだからな」
「へぇ……。じゃー今度、先生の手料理をご馳走になっちゃお」
「いいぞ。美味しすぎてビックリするぞ」
「楽しみ」
私はフフと笑って、料理にとりかかった。
メニューはビーフシチューとサラダ。
「何か手伝おうか?」
「ううん。先生はテレビでも見て待ってて」
「あぁ。わかった」
先生はリビングに行き、ソファーに座ってテレビのスイッチを入れた。