座布団の上に座ってた俺は、座布団をずらして畳に正座した。
「お願いします!ハルさんとの付き合いを認めて下さい!僕は本気でハルさんのことを愛してます。お願いします!認めて下さい!」
俺はハルの両親の前で土下座した。
「先生……頭を上げて下さい」
ハルのお母さんに言われて頭を上げた。
「先生……ハルはご存知の通り聴覚に障害がある……だからもし……」
その次に来る言葉は、たぶん"同情"――。
だから俺は……。
「そんなの関係ありません!」
と、ハルのお父さんの言葉を遮った。
「僕はハルさん自身を愛してるんです。障害なんて関係ありません」
俺はハルのお父さんの目をしっかり見てそう言った。