「5年前、僕はハルさんが中学生の時の担任でした。15歳だったハルさんのことを僕は好きになってしまったんです」
チラッとハルの方を見ると、下を向いているハルの姿があった。
「でも自分は教師という立場で、当時、僕には付き合ってる彼女もいました」
ハルの両親も俺の話を黙って聞いていた。
「だから自分の気持ちを隠したまま、生徒としてハルさんと接してきました。ハルさんが中学を卒業して、自分の気持ちが伝えられないまま過ごしてきました」
そこまで話した時、
「先生……ハルとはいつから?」
と、お父さんが聞いてきた。
「12月24日に偶然、再会したんです。それまではハルさんと会うことはなかったです」
「そうですか……」
お父さんがポツリと呟いた。