「一輝…ノート貸せよ」
突然の俺の言葉に驚く一輝。
そんな戸惑う一輝から俺はノートを奪う。
「すぐ戻るから。行くぞ」
俺は寂しそうな顔で一輝たちと見ている女の子を呼ぶ。
「ぁ…騎士!!」
俺が歩き出すのと同時に名前を呼ばれる。
「何??」
俺は声の持ち主を見るために振り向く。
俺の名前を呼んだ歌凛はうつむいていた。
「ぅぅん…頑張ってね!!」
俺の方を向き笑顔で応援する。
その笑顔は少し寂しそうな笑顔だった。
「…なんの応援だよ(笑)」
なぜ応援されたのかが分からず思わず笑う。
そんな俺を見て、少し怒った顔で「本運ぶの!!」と叫ぶ歌凛が見えた。
俺は軽く頷き待たせていた女の子を方を向き一輝と歌凛に手だけバイバイした。