店の中はおしゃれで大人っぽい内装だった。

友達とくるよりも、彼氏と一緒にきた方がいいって感じ。

まあ、一緒にきてるんですけどね。

ちょうどその彼氏は向かい側で、メニューを開いてます。

それにしても、淳平の指は1本1本ちゃんと手入れしてるって感じでとてもキレイだった。

毎日どんな手入れをしてるのかな?

今度教えてもらおっと。

「決まった?」

淳平の声で、ハッとなる。

「い、いえ…まだ…」

指に見とれてたからメニューを見るの忘れてた〜!

「淳平は、決まったの?」

「決まったよ」

そう言った淳平に、あたしはへこんでしまった。

「なら、俺のオススメ教えてやろうか?」

淳平が言った。

「オススメ?」

「クリームパスタなんてどう?

結構おいしいよ」

「あ、じゃあ、お願いします」

淳平は手をあげると、近くにいたウエイターを呼んだ。