そろそろ話さなきゃ…。


あまりに楽しい時間に、引越しのことを言うのが延び延びになってしまった。


マンゴーを口に運びながら、どう切り出そうかと考えている時、大ちゃんが言った。


「で?瑞希、大事な話って何だ?」


「…うん、実はね…」


私はティッシュで口を拭い、姿勢を正した。



「私ね、あの家を引っ越すことになったの」