こぎつねは顔を青くしました。

「じゃあさっき、ぼくが座った時に……」

「うん。坊やが最後みたいだな」

「ごめんなさい!」と、こぎつねは頭を下げました。

アッハッハ、と石が口を大きく開けて笑いました。

「いや、坊やは気にしなくていいんだ。ちょっとお休みするだけなんだから」

「……そうなの?」

「うん。しばらく砂になって、風に運ばれて、ずーっと時間が経って、また新しい石に生まれ変わるんだ」