流れる沈黙。

「どう、したいんだ?」
聞いたことのない、唸るような声だった。
「あたしはハヤトのことを、知りたいだけです。」
声が震えているのが分かった。
「そう、なのか。本当に?」
あたしはうなずいた。

「あいつが死んで、やはりどこかで混乱していたんだな。ブログの閉鎖も、あいつが使っていたパソコンの内容も、削除することすら忘れていたなんてね。」
店長さんは、悲しく微笑んだ。
「君は、幼なじみなんだろ?僕なんかよりもずっと、あいつのことを知っているんじゃないのかい?」
あたしはなにも言えずにうつむいた。

「まぁ、いいけどね。あいつと初めて出会ったのは、あいつが中一になりたての頃だったかな。平日にフラッとこの店にやって来たんだよ。でもうちは十八歳未満は入店させないし、それに普通だったら、平日は学校があるから、おかしいと思ってね。でもあいつのなんだか、とても悲しそうな顔を見ていると、どうにもたまらなくなってね。ついつい一時間という約束で、入店させちゃったんだよ。」