注文したドリンクが。
ただの飾り物のようにテーブルの上に乗っている。

待ち合わせ時間の三十分くらい前には。
ファーストフード☆△の一席に、あたしは座っていた。

ここなら全席、見渡せる。

どんな人なんだろう。
想像しながらも。
そんな気持ちは、時計の針が動くたび。
怖さと後悔で。
あたしの心を蝕んでいった。

やっぱり帰ろうかな。

そう思った瞬間。
「いらっしゃいませ~!」
明るい店員の声が響き渡り、入口のほうを見てみると。
白いシャツに。
白いパンツ姿の男性が、店内に入って来た。

あたしの身体は、一瞬硬直した。