ハヤトがよく見ていた、もうひとつのサイト。
あたしはためらうことなく、そのサイトへと飛んでみた。

“少年のあんだーうぇあ”

ブログのタイトルが大きく、表示された。
タイトルの下には、中二の男の子の着用済み下着売ります、とあって。
注文はコメント欄からお願いします、と続いている。

最新の記事は一週間ほど前で。
下着の画像と、ハヤトの顔写真が掲載されていた。

心臓の鼓動が、早くなるのが自分でも分かった。

それでもあたしは、必死になにかをたぐり寄せるように、そのブログの過去を読み進めていった。

一年くらい前から、ブログは始まっている。
逆算すれば、中一になってしばらく経ってから。
ハヤト以外には、誰も出て来ない。
プロフィール欄は、すべて非公開で、このブログの管理人の情報は分からない。

ハヤトが始めたのだろうか?
ネットカフェ代のために、自分の下着を?
それともただ単に、お金のため?

あたしは首を振った。
あのハヤトがそんなことをするだろうか?

下着の画像の横には。
シミの付き具合、何日間着用したかなどの情報まで掲載されている。

目の前に確実な証拠がありながらも、あたしはそれが信じられずに。
なんとかその事実を引っくり返そうと、なぜだかやっきになっていた。