『行くぞ!!』


青年は缶コーヒーをゴミ箱に投げ捨て、女子高生の手を掴みまた走り出した。


女子高生も缶コーヒーをゴミ箱に投げ捨て、青年の手を握りしめ走り出した。


『待て!!』


警察官は二人を追いかけた。


二人は笑い声をあげながら楽しそうに街中を走り抜けた。


二人は大きな交差点へと差し掛かり、歩道橋を駆け登った。


そして二人は、歩道橋の中心で足を止めた。


そんな二人を挟むように、その歩道橋の全ての階段から警察官が駆け登ってきた。


『くっ…挟まれた…』


青年は唇を噛んだ。


『もう逃げられない…どうしよう…』


女子高生は焦りだした。