なんだか今日の耀太は、いつもと違う気がしてしょうがない。






どう違うのかと聞かれたら、上手く説明出来ないけれど。





あたしを生徒扱いしてないというか、自分が教師である自覚を無くしてるというか……






酒屋でもそうだったんだけど、母親へのプレゼントを買いに寄った雑貨屋では、店内は高校生位の子達で溢れ返っていたというのに、それを全く気にする様子もなく平然とあたしの隣にピッタリくっついて来たりして。





まるでその様子は、彼女の買い物に付き合う彼氏のようだった。





そんな耀太に戸惑いながらも、時間が経つにつれ、どんどんあたしは心が浮足立っていった。





この雰囲気なら……今日コクるのもありじゃないの?と、思ってしまうぐらいに。




その後耀太は、先にあたしを送ってから車を置きに行くと言ったけれど。





完全に、今日コクっちゃえ!的な意気込みになっていたあたしは、それを断固拒否した。




「絶対一緒に行く!」と言い張るあたしに苦笑しつつ、耀太はアパートへと車を走らせる。





着くまでの間、やっと伝えられる自分の気持ちを考えて、あたしはドキドキワクワクモジモジの繰り返し。





フラれる覚悟はしているものの、わずかな期待を抱いてしまったり。



やっぱりあらぬ期待はしちゃいけないと、自分を戒めてみたり。







車内がどんどん微妙な空気になっていってることにも気づかずに、始終落ち着きなく視線をさ迷わせていた。





あ〜〜、緊張するぅぅ……






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