それからついでにプレゼントも渡そうと、まだ紙袋に入ったままのそれらを手に取り、はたと気づいてしまった。





げげっ!?
ってか、おばさんの分がないじゃんっ!!





そう、紙袋の中には、プレゼントが3つしか入ってない。





悩んだあげく、あたしは母親にあげるはずのスカーフをおばさんに渡すことにした。





母親には、今から行く酒屋の近くにある雑貨屋で新たに購入することにして。







それら3つをバッグに忍ばせ、ミニスカの裾が広がらないよう一応気をつけながら下に降りたあたしを、何も知らないニコニコ顔の母親が待ち受けていた。





「いってらっしゃ〜い!
………そうそう、慣れないヒールでぶざまにこけないようにね〜」





ホンっト、いちいち腹が立つ母親だこと。




あたしがフンッと鼻を鳴らし少々乱暴にドアを開けると、次にそこに待っていたのは−−−





「……えっ…」





なぜか耀太で。





「やっぱ俺も一緒に行くわ。
楓はワインの種類とかわかんないだろ?
ついでに車も置きに帰りたいしな……」





と、すでに靴をはいてスタンバってる状態だった。





「でも誰かに…」



「楓はいっつも心配し過ぎなんだよ。
大丈夫だって。
じゃあ、俺は先に乗っとくからな」





あたしの言葉を遮り、悪戯に微笑んでみせた耀太は、そう言うとそのままドアの向こうへと消えた。





えっ…!いいの!?
いきなり2人で出掛ける夢叶えちゃっていいの!?




これって……ある意味クリスマスデートってヤツじゃないの???





残されたあたしは、顔が緩むのを抑え切れず、ひらすらニタニタ……





ああ、ヤバイ……
ヤバイけど超嬉しいかも……





思わぬ展開に、身も心も小躍りしそうになっていた。






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