外は本当に真っ暗だった。
この人とは話したいとは
思わなかったので、
話しかけられないように
携帯をだして徹にメールを打った。
「あっ!そーいや名前教えてなかったね!」
「ひっ」
長い間沈黙が続いていたので
相変わらずの大きな声に驚いた。
「だいち!大きな土地で大地!よろしくっ」
「あっはい・・・」
もう会うことはきっとないだろうと思いながらも
返事をした。
「あっそうそう」といい、
野宮さんは胸ポケットから
封筒をだして私に渡した。
「これ読んでおいてね。じゃっ家こっちだから!ばいばい!」
「あっ」
私はさようならを言う余裕がなかった。
いきなりの手紙。
しかもしっかり封筒に入って・・・まるで前々準備をしていたように。
私は少し混乱した。