ピンポーン

「はーーい」
徹のお母さんはエプロン姿のまま、
パタパタと急ぎ足で玄関へ向かった。
遠くの方で「いらっしゃい!久し振りね~」と
声が聞こえた。

「いやぁ寒くなってきたな〜
おっ徹君!久し振り~!」
徹は軽くお辞儀だけした。
その人は、高い位置でポニーテールをしている、
20代後半ぐらいの思ったより若い男の人だった。

「おっ徹君の彼女さんかい!?こんにちわ!はぁ~若いのはいいねー・・・」
と、いきなりテンションが高かった。
私も一言「こんにちわ」とだけいい、
徹に連れられ、二階の徹の部屋に行った。