徹の手には真ん丸とでかい眼球があった。

それを見て私は唾を飲んだ。
徹の顔を見ようとしたがすぐにやめた。

「実験されたんだよ。
この眼…見た目は全然変わらないけど、
人を探しだせる・・・」

「…どうゆう…こと?」

「例えば俺が今見たい仲間がいたり、俺の事を殺そうと考えているやつがいれば
この眼がそいつを見つける。仲間は青く、敵は真っ赤に光るからすぐにわかるんだ。
…こんな眼があったら戦争に役立つもんな」

徹はハハッと笑って遠くを眺めていた。

そのあとも私の混乱は続いた。

気付けば夜。


夜道、私はぼんやりと光る月を背に歩いて帰宅した。