「今日は金曜だぜ?彼氏は?」

「さぁ~?今頃誰かを啼かせてんのかも」


彼の顔をこの3時間強の中で、初めて思い浮かべる

求めていたはずの私一筋の男

誰かを啼かせるどころか、きっと
私からの連絡をベッドの上で待っているだろう


愛されてて、何が不満?


それが分かれば
金曜の夜に、待っていると分かっているのに
こうして一人で、飲みになんて来ていない


隣に座る悠のように
周りから見れば完璧な男

そんな男から無償の愛で包まれている私


同じように愛する事の出来ない自分が

彼といると『欠落品』に思えてくるから

彼といると息苦しくて仕方ない