慣れた手つきで私を軽く抱き上げ
膝の上に向かい合わせに座らせると

悠を見下ろす形になった

この角度からの悠は初めてで…
少し上目遣いの悠の色気に、無条件でドキドキした


この男なら、金を出してでも
抱かれたいと思うだろな…


そう思うと同時に、沢山の女の影がチラついた


「そんな、エロい顔、もう誰にも見せるなよ」


セックス前後の男の戯言。信じる方が馬鹿だ
ましてや愛し合っている二人なんかじゃない

誰にでも言ってること、そう分かっているのに…


跨ったことで露わになった太ももを
悠の男らしい指で焦らすように撫でられ

思わず、「悠だけでいい」なんて、言いそうになる


「悪い…。余裕ないかも」

その言葉を合図に、乱暴に唇を奪われた


歯が当たってしまうかのような激しいキスに
首に手を回し、必死でついていく

胸元で重なったバスローブを押し広げられ
悠の手がダイレクトに何もつけていない胸にあてがわれて

思わず声を漏らした

「何…その声」


そう言ったと同時に、悠のもう片方の手が
太ももを伝って、同じく何もつけていない中心部に向かってきた


「…反則にもほどがある」

唇を離され、スッと胸元から手が離れたと思ったら
慣れた手つきで、焦らすようにバスローブを
両肩から引き下げられた


腰ひもの結び目で引っかかっている状態のバスローブ

露わになった、悠に初めて見せる上半身


「こんな綺麗な体…、今まで知らなかったなんて損してたな」


そう言って、滑らかに
両肩から胸に向かって優しくなぞるもんだから
体がピクンと反応して、胸が微かに揺れた


「そんなに…見ないでよ」


「だから、その声、反則だって」