啄むようなキスが徐々に深いものへと変わるころには

重ねた手も
悠の首と、私の腰に位置が変わっていた


どちらのモノか分からない唾液が奏でる音と
上がった息使いに

こんなに激しいキスをしたのはいつだろうと考えながら


想像通り巧みな悠のキスに
持っていかれそうになる意識を必死に繋ぎ止めた


それだけではない
キスだけで、私の中心が潤っているのが分かる


こんな事、初めてだ


まだ繋がってもいないのにこの有様
この先を考えただけで興奮で体が震える


不意に唇が離れたかと思うと
フッと吐息のような笑みが悠の唇から洩れた
「何?」と目線だけで問いかければ


「…やっぱ、慣れてんな」

さっきのキスだけで、骨抜きにされてた自分に
気付かれていない事に安堵し、

「あんたも、相当だね。」

と、余裕ぶってみた


たった2、3言の会話なんていらないから
早く悠の熱を欲しいと思う自分に、
少しの恐怖と、大きな興奮を覚えた