「何すんだよ、兄貴!!」
「うるせー。
お前が母さんに起こされても起きねーから、俺が出動したまでだ!
あほ尚!」
「今日、学校休みだろーが!寝かせろ、少しくらい。」
は?きーてねーよ?
オカーサマ?
勢いよく振り替えると、カレンダーと自分の指で、
スケジュールを一生懸命照らし合わせている
母さんがいた。
そして、こちらに振り返ったと思うと、ペロッと舌を出して頭を傾けた。
か……可愛くねー!!!!
いくら二十歳で俺を産んだからって、
もう四十じゃねーか!
キモいわ!
あ、でもいいや、今日は俺に付き合って貰おうかな…
「尚、今日、オニーチャンと遊ぼうよ。」
「キモい。行かない。」
むかっ。
「ふーん。じゃあ、野球やめた理由、親に言っちゃおうかな?」
奴が野球をやめた理由は、俺しか知らない。
少なくとも、家族では。
「行かせていただきます。」