あたしの腕から、血が流れている。



それを見た彼は、信じられない一言をあたしに浴びせた。










「そんなに奴のことを守りたいか?」



「え?」










「お前は奴の顔がいいだけで惚れたか?

俺は彼氏だろう?!

彼氏の言うことに、黙って従えよ!」





「ひ、ひどいわ!

勘違いしないでよ!あたしはあなたが好きなのに!

あなたがそんな人だとは知らなかったわ。

さよなら。もう嫌いよ。」





止まらない血をなんとか抑えつけながら、
フラフラと去っていくあたしを、彼はただ見ていた。