「私はね、夏奈と同じで、部活はソフトボールだったのよ!」
夏奈の母親は、終始ニコニコしている。
幸せそうな家族で良かった。
そう思った。
なあ、俺、もう一度お前に言いたいことがあるんだ。
「夏奈のお父さん。お母さん。少し、よろしいですか。」
「あ、安藤尚?」
「いいわよ、なにかしら?」
「俺は、夏奈との交際をものすごく真剣にしているつもりです。
道を間違えた俺を、正しく導いてくれたのは夏奈でした。
俺には、夏奈が必要なんです。
だから…………」
「君の言いたいことは良くわかった。
しかしそれを認めるのは、2人が立派な社会人になれた後だ。
交際に関しては快く承知するさ。もちろん。
また、時がきたなら、もう一度来なさい。」
「は、はい!!!」