『これから毎日、俺の部屋来いよ。』
志野先生に言われた言葉。
「行かなくちゃ。」
言うこと聞かないと、ばらされる。
私はそれだけのために、行くんだ。
コンコンッ
「はい。」
「失礼します。」
何も、どきどきしない。
「瀬戸…やっときた。」
そう言ってニッと笑う。
「志野先生は…、私が好きなんですか?」
「うん、好きだよ。」
「それは、私を女としてですか?」
「うん、俺は瀬戸のためならなんでもしてやるよ?」
「本当…ですか?」
「うん。」
「じゃあ、私を諦めてください。」
「俺が諦めたら…また戸田先生と付き合うつもりだろ…。」
「付き合いません。このまま。別れたままでいますから。…やっぱり、私好きじゃない人とは……付き合えません…。」
最後の方は涙で上手に言えなかった。