もうすぐ瀬戸がここに来る。



それだけで俺の鼓動はおかしいくらいなっていた。



“コンコンッ”



来たっっ!!


俺は平然を装おって


「どーぞー。」

普通に答える。



でも、入って来たのは、瀬戸ではなく、一人の女子生徒だった。



「どうした…?」


少しがっかり。



最初は世間話だった。

それからだんだん空気が変わったんだ。



何度経験しても慣れない。




「私…先生が好き。」


俺はそう言われた時、ふと、瀬戸の顔が浮かんだ。



俺には誰よりも大切な瀬戸が居る。



俺は他の事には不真面目だけど、瀬戸の事になると不真面目で居られなくなるんだ。