「で?どないしたん?」



勇将先輩が私に静かに聞く。



「…あの、私、前から黙っていたことがあって。」



「うん。」



穏やかに聞き返す勇将先輩に、私は一拍置いて言葉を発した。



「私……春休み明けには中国に留学することになってるんです。」



勇気を振り絞って言った私に対する勇将先輩の答えは…。



「知っとるけど。」



………。



「はぁぁ!?」



なんだか最近、驚いて大きな声を出している気がする。



いつも声のデカイ龍太郎って、どんだけ凄いんだか。