「龍太郎、ありがと。」



「おう…。」


龍太郎は何故か顔を背けて小さく答える。



「あ〜唐島、気良スマイルにやられたな〜!」



「うっうるせーよ!」



凜と龍太郎がじゃれ始める。



なんか、こういう当たり前の時間って幸せだな。



でも私が皆と幸せを共に出来る日はあんまり残されてないんだな…。



私は急にそう思った。



「気良…?」



凜が私を心配そうに覗く。



「ん?凜、どうした?」



「や、気良、なんか淋しそうな顔したから…。」



「なんでもないよ。大丈夫。」



私は凜の頭をポンポン叩いた。