キャンプファイヤーが灯ると、生徒は各々に散る。



私は誰かと合流したかったのだが知らない男子生徒に呼び止められては告白。



「あの、俺、ずっと三沢さんのこと好きでした。」



「ありがとうございます。でも…すみません。」



今ので四人目。うーん、やっぱりミスコン効果かな。



「そろそろ上手いこと逃げよか、気良。」



告白を断り一人になった私の肩をいつものあの甘く低い声の持ち主が抱く。



「勇将先輩、遅い。」



「スマンスマン。楽器の片付けしよってん。」



勇将先輩は肩から私の手に自分の手を移し、指を優しく絡めた。