私達は日和を先頭にして進む。



龍太郎は何かにつけ小さな声で悲鳴を上げていた。



日和は龍太郎を見てずっと笑っている。



しばらく進むと悲鳴がまた聞こえてきた。



でも…



「「キャー!」」



なんか黄色くね?



その悲鳴が静かになった後、ボソッと呟きが聞こえる。



「俺、そんなに怖ないんかな。」



スッゴク聞き覚えのある、低くて甘い声。



「ぷっ!勇将さんじゃん。」



その姿を見つけた龍太郎が小さく笑う。



「さっきまでびくびくしてたくせに、もういつもの龍太郎に戻ってるし。」



「ピヨうるしゃー!」



あーもー、いつものじゃれ合が始まった。