試合が終わり、日和がコートの近くにある自販機からお茶を買ってきた。



日和はいつもお礼にと私にお茶を奢ってくれるのだ。



「日和はさ、左右の動きには強いけど前後はダメだね。」



「んー、痛いとこつくなぁ。」



二人で他愛もない会話を何分かし、別れて帰ろうと準備した。



「待ってや。気良。」



勇将先輩が私のとこに駆け寄ってくる。



「今日バイクできてん。送ったるわ。」



「歩いて5分っすよ?」



「バイクなら1分やん。」



それもそうだ。



「じゃあ、お言葉に甘えて。」



「おう。そんなら、ちょっと待っといてや。」



勇将先輩は自分の荷物をとりに部室へ向かった。