勇将先輩は白い歯をにっと見せて笑っている。



娘を男の家に普通に渡す親って一体…。



「気良、行くで。」



私は勇将先輩に連行されるように歩いた。



…………。



そして古谷邸に到着。



勇将先輩の家の前に来るのは二度目。



でも入るのは初めてだ。



白い家は清潔感の漂う外装で、3階建ての家はあまりにも大きい。



「気良、何しよん?はよ入りや。体冷えるで。」



勇将先輩に腕を引かれ私は古谷家へ足を踏み入れた。



玄関まで、馬鹿でかい…。