「気良は将来何になりたいん?」



「私っすか…?」



私は…何になりたいんだろ。



勇将先輩みたいに、はっきりした夢はない。



けれど、思うことはある。



「私は、卓球を続けていきたいっす。」



私は素直にそう言った。



「そっか…。気良、頑張らなあかんなぁ。」



勇将先輩の暖かい手が私の頭をポンっと撫でた。



「気良、今、無性にイチャつきたい。」



勇将先輩が真っ直ぐ私を見つめた。



ずるいよ先輩…



そんな顔したら、嫌って言えないの知ってるくせに。