「あの、最近見ないから体調崩されたのかと思って」
彼は申し訳なさそうな顔をする。

「うん、俺子供の時から喘息持ちでね。ちょっと最近寝込んでた。そっか。それで心配して」
「すみません」

「謝ることなんてない。それで心配してきてくれたんだ。ありがとう」
彼は咳き込む。
「よかった…。病気で倒れてたらどうしようって、私、心配だったんです」

彼はいきなり私の頭をなでた。
「ありがとう」
彼は再び咳き込む。
「こちらこそ、ありがとうございました。お大事にしてください」

「ごめんね。一週間くらいしたら落ち着くと思うからまた来て」
もう一度私の頭をなでる。彼はどこまでも優しかった。