「彩っ!!」 急に、自分の名前を叫ばれてあわてて振り向く。 みんなの目線の先には肩で息を切らせた男の子が立っている。 「智也……?」 「彩!!」 アタシを見つけるなり智也は急にアタシをだきよせた。 智也の固い胸が当たって、息がうまくできない。 「智也……っ。苦しい…… どうしたの、いきなり……。」 「彩!! 全部思い出した!!お前のこと、全部思い出したよっ。」 え………。 「嘘……」 記憶が………戻ったの?