アタシの質問は全く無視で秋人は抱えていた本を智也の前においた。 「何考えてるんだ?」 「俺は、お前と彩ちゃんの幸せを願っているだけだ。」 「うわぁっ!!懐かしー。」 翼が手を伸ばして見ていたのは卒業アルバムだった。 「なるほどねー。 記憶のないところの穴埋めってワケ。」 真紀が納得したように翼の卒業アルバムを覗きこんだ。 そっか……そういうことだったんだ。