昼休みになったばかりで、 待ち合わせの相手も 来ていないようだ。 アカネが昼食も食べずに、 ここに来たのは俺から 逃げるためだろうか。 本棚に囲まれ、本を見つめ 手を伸ばすアカネ。 本を抱きしめ、 ため息を漏らしたアカネの 後ろ姿に急かされる想い。 「アカネ、 話があるんだ。」 俺の声に反応して 視線を向け、 驚いた顔で距離をとる。