食欲のそそる匂いに夏姫は目を覚ました。


頭をめぐらせるとちょうどレイが小さなテーブルに料理を置いている所だった。



「あ、起きた?」


「いい匂いで起きた レイくん、ありがとう」


(レイくんに甘えっぱなしだ 3日前に出会ったばかりなのに・・・)


「ちょうど出来た所なんだ」


レイは夏姫の傍に近寄り電子体温計を渡した。


受け取った夏姫は素直に熱を測る。


ピピピピッ



夏姫が体温計を取り出すと見る前にレイが取り上げた。



「夏姫さん、平熱になったね」


電子体温計を見たレイは夏姫ににっこり笑った。