そして、正樹さんが現実に帰った時間から一時間後‥

私は龍美と家に帰ってきた。


今は、家の玄関の鍵を開けるところだ‥




「志乃。お前、今日からまた夏莉と一緒に寝てやれ…」


龍美が私の頭を撫でる。





「うん、わかった…」


私はコクンと頷き、玄関のドアを開けた。






ガチャ

キィ…



「…夏莉?」


玄関で靴を脱ぎながら、キッチンまで走ると夏莉は…キッチンで洗い物をしていた。






「あ、志乃。もう帰って来たの?早かったね…」


夏莉は私に気付くと、何事もなかったかのように笑ってそう言った。