「ほら、後ろのお姉さんたちにありがとうは?」

「ありがとうっ!
お姉ちゃんたちっ」

「どういたしまして
見つかってよかったね」

「本当にすいません」



俺はそう言って、軽く頭を下げた。



「えっ…、そんな頭下げないでくださいっ
ただ電話しただけなんだから…っ」

「本当にありがとうございました
それでは、そろそろ失礼します
瑠夏、梓、行くぞ」

「お姉ちゃんたち、バイバーイっ」



そして、少し離れたところで瑠夏に言った。



「もう、1人でどっか行ったりすんなよ
梓がかなり心配してたぞ」

「はぁーい……
お姉ちゃん、ごめんね」

「瑠夏くんが無事ならそれでいいのっ
本当、よかった」



梓はそう言って、瑠夏に抱きついた。



「く、苦しいよ……、お姉ちゃん……」

「あっ、ごめん……っ
それじゃ、気を取り直してお魚見に行こっか」

「うん!」



それから、2人は再び元気に走り回っていた。