「なんだ?」

「楽しんでますか?」

「楽しむもなにも、俺はもう20歳だぞ?」

「年齢なんて関係ないですよ」

「関係あるだろ……
大の男が水族館に来て、騒げるか?」

「いいじゃないですか
そういう松崎さんも見てみたいですよ」

「……それより、瑠夏は?」

「あっ、話反らしたっ
瑠夏くんなら、ここに………ってあ、あれっ!?
瑠夏くんがいないっ!!」

「………は?」

「ど、どうしよう…っ」

「とりあえず、落ち着けって!」

「で、でもっ!」

「大丈夫だって!
瑠夏のポケットに俺の携帯電話を書いた紙を入れてあるから」

「えっ……?」

「俺とはぐれたら、近くにいる大人に電話してもらえって言ってあるから、そろそろ電話がかかってくるだろ」

「で、でもっ……!」



♪〜♪〜……


俺の携帯が鳴った。