「大丈夫だって!
あたしが奢ったげるって言ったじゃん?」

「い、いいの?」

「勿論っ!
あいたっ……!」



いきなり松崎さんに頭を叩かれた……!!



「何でお前が払うんだよ
瑠夏の分ぐらいは俺が払う」

「いいの……?」

「当前だ」

「ありがとう! ゆうくん!」

「ちょっ、瑠夏!!」

「えっ!?
松崎さん……、ゆ、ゆうくんって呼ばれてるんですか!?」

「おい、瑠夏……」

「えっ!?
僕……、なんか悪いこと言った……?」



瑠夏くんが今にも泣きそうな顔で言った。



「大丈夫、瑠夏くんは何にも悪いこと言ってないよ
ただ、瑠夏くんのお兄ちゃんが勝手に怒ってるだけだから」



そう言って、励ました。


で、でも………、ゆうくんって………(笑)



「お前はさっさと仕事しろ」



松崎さんがあたしの頬をつねってきた。



「ふ、ふいはしぇん……」



あたしは、仕事に戻った。



「ご注文お決まりでしょうか?」

「あー、すいません
ちょっと、迷い中で……」

「分かります
どれも美味しそうですよね」

「そうですよね
何かオススメなんてあります?」