「この、シュ、シュ ー ク リ ー ムと、この、いちごがのってるケーキと、べ、ベ イ ク ド チ ー ズ ケ ー キをください」

「家に持って帰るのか?」

「うん!」

「わかった
ちょっと待ってろ」



俺はシュークリームとショートケーキとベイクドチーズケーキを箱に入れた。



「できたぞ
580円だ」



その子は300円を出してきた。



「……ほれ、気を付けて持って帰れよ」

「うん!
ありがとう、お兄ちゃん!」



そう言って、その子は帰っていった。


俺はさっきのお金の不足分を財布から出していた。



すると、梓がこっちを見ていた。



「なんだ?」

「松崎さん、第一印象はちょっと乱暴な人かと思ったけど、優しいんですね!」



梓が柔らかい笑顔を浮かべながら言ってきた。



ドキッ...



んっ?

ドキッてなんだ……?


それから俺は、不思議に思いながら仕事をした。



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「そろそろ閉めますか」

「お前が言うな」

バシッ!!

「松崎さん、もう閉めるんですか?」

「そうだな
じゃあ、片付けるか」

「はい」



片付けをし始めるてから、少し経つと、梓がケーキクーラーをじーっと見ていた。