〜次の日〜



「梓ー、そろそろ出るわよ」

「はーい」



只今、朝の10:00。

憂鬱な気持ちで、昨日まとめた荷物を持って、外に出ようとしたとき…



「梓姉、ちょっと早いけど、俺からの入学祝い」



彰から小さな紙袋を渡された。



「えー!!
ありがとう彰!!
開けてもいい?」

「うん、いいよ」



紙袋の中にある細長い箱を開けてみると……。



「……っ!!??」

「学校ではこれつけてね」

「それは、ちょっと……」



彰が入学祝いと言ってくれた物は……、まさかのビン底メガネ!!



「梓姉は自覚ないけど、その顔はかなり目立つんだから、常にこのメガネをつけてなくちゃ駄目だよ」

「彰……、これつけた方が目立つよ……」



こんなのつけたら1人浮いちゃうよ〜……。



「それつけておかないと、ヤンキーみたいな人に絶対目付けられるよ」

「そ、それは……嫌だ……!!」

「それなら、ちゃんとメガネかけておくんだよ」

「は、はーい…」

「それじゃあ、頑張ってね」

「いってきまーす……」

「いってらっしゃい」



それで、車に乗って出発した。


あたしは車の中で、メガネをつけるか悩んでた。

マジどうしよう……。